2024年10月12日(土) 街角サロンを開催します。

会場:群馬県立図書館 三階研究室

時間:5時から17時まで(開始時間にご注意下さい)

原則として予約制ですが、当日の御連絡でも大丈夫です。

あらかじめ参加希望の方は下記の連絡先まで。

電話 090-6023-7026(非通知はお受けしていません)

メール hdnfn138@yahoo.co.jp

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  9月15日、第10回KSHS大会に参加させて頂きました。 東京医大の形成外科で、大腿部から自家組織を摂って再建する症例が増えていると知り、とても嬉しく思いました。出産前の腹部を傷つけたくない若い患者さんも、柔らかな自然なお胸を取り戻すことが出来る。

 現富山大付属の佐武利彦Dr.の技術が、全国にますます浸透してゆきますように。

 患者代表の山崎多賀子さんは、「一期再建が充実するよう研究を進めて欲しい」と声をあげられました。スケジュールの詰まった昨今の女性を代表する願いだと思います。一方、形成の現場で膨大な症例数を扱っている某ドクターは、二次再建を強く肯定していました。急いで再建を完了しようにも、万一、腋や鎖骨のリンパに転移した場合、結局は留置したエキスパンダーなどをはぎ取ることになるのでしょうか。個々の体に何が起るかは神様にしか分らないのです。

 ひと頃、リンパに転移があっても放射線を当てながらエキスパンダーに生理食塩水を注入する、という方法が採られたようですが、感染症を免れませんでした。

盛りだくさんの内容で勉強になったけれど、やはり最先端の医療者が発信する内容は、難しいものでした。少しずつウラを取りながら、この日見聞きしたことを、ここに載せてゆきたいと思います。

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 70年代~80年代の女権運動を牽引した、というより一匹狼の言動で人にパンチを与えた田中美津さんがお亡くなりになりました。享年81歳。

居並ぶお偉方のもっともらしい話が馬鹿らしくて、机に土足を投げ出し煙草をふかしたというパフォーマンスでも知られています。

自分が20歳代のとき、友人に連れられて美津さんのご自宅にお邪魔したことがありました。彼女は鍼灸院を開業していて、メキシコ人男性との間にもうけた8歳くらいの少年を育てているシングルマザー。彼女にとって私など話し相手にもならず、幼い思い込み、人生への甘い見通しなどをボコボコにやられました。しかしその指摘が真実なのだと判っているから、心は傷つかなかったのです。彼女の著書『いのちの女たちへ---とり乱しウーマンリブウーマン・リブ論』をあらかじめ読んでいたため、真から頭の良い人だと判っていましたし。やっつけられるのが痛快でした。鮮やかに記憶に残っているのは美津さんの手料理、当時まだ珍しかったベトナム風の生春巻きや圧力釜で炊いた小豆のシチュウが見事に美味しかったことです(アンタは駄目だ駄目だと叱られながら、しっかり食べていた自分が恥ずかしくもある)。

 晩年の彼女が沖縄の平和運動に参加していたというコラムが、亡くなって間もなく某新聞に載り、インタビュアーはその柔らかな感性、女性らしい印象が意外だったと書いていました。ああ、美津さんは最後まで本物だった。一貫した強靱な信念がなければ、歳を重ねて柔らかい女にはなれません。

 平塚雷鳥、伊藤野枝の時代があり、土井たか子、田中美津の時代を経て、今の私たちはセクハラや性暴力を許さない、と声をあげることが出来ます。

一方、熱心に働くストレスから動物性タンパク質を摂り過ぎ、昼夜逆転してホルモンバランスが崩れ、爆発的に乳がんが増えました。この病気をきちっと治療すること、再建に踏み出すこともまた、彼女達の正統な闘いの延長にあるのだと思います。

善き人なりし、美津さん。安らかに。


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