H30 6月9日の街角サロン ご報告
この日は初参加の方が二名。うち一人は新潟から来て下さいました。
インプラント再建のXさんが子宮体がんを患い、皆心配していたのですが、いつものニコニコ顔を見る事が出来て安堵しました。彼女が参加しれてくれたことには、特別な意味がありました。仕事を持ちながら、乳がん、乳房再建、子宮体がんと経験してきた存在のおかげで、乳腺と婦人科が患者サイドで連携する必要があることを、お話しすることが出来ました。
乳がんは乳腺外科の分野ですが、婦人科の病気と密に関わっています。
・乳がんのホルモン療法により子宮体がんのリスクが上がる。
・乳がんを発症させた遺伝子変異(BRCA1)は、卵巣がんを発症させる遺伝子でもある。
・不妊治療、更年期障害のホルモン拡充療法が、乳がんのリスクが高める。
・乳がんの化学療法は卵巣を痛めるので、妊娠に備えて卵子を凍結するケースがある。
・妊娠中に乳がんが発覚した場合、胎児と母胎とを共に助ける治療が、実績を重ねている。
などなど。
クロスオーバーしている女性がん患者が、男性の存在を意識せずに思い切り語り合える場所があれば。昨今、そう強く願っています。
サロン、患者会は横のつながりが欠かせません。一つの狭い枠で活動していると、患者の多様な想いが見えなくなってしまいます。
「どうしてあの寺尾保信Dr.が、群馬で乳房再建講演会を?」と目をパチクリしている方が多いでしょう。
寺尾Dr.を誘致してくれたのシャロンのボランティア、あちょさんです。患者思いのDr.と患者思いのサポーターの掛け合いが彼女のブログ「ついに私も乳がんサバイバー」書かれています。
サロンの後半で『シャロン前橋』の体質は今後変わって行くのではないか、という質問がありました。その場では趣旨が十分に伝わらなかったかもしれないので、ここに再掲します。
最近、サロンをきちっとした患者会にしてはどうかという声が複数、寄せられています。会費を集めて名簿を作り、役職を決めて運営委員会を起こす。「主宰者の負担を減らすためにも」という皆様のお気持ちは嬉しいのですが、現在の体制を変えるつもりはありません。
公的な助成金を受け、○○賞を授与される、そのように乳がん患者の現状、権利を訴える役は、他の患者会が十分担っています。
肩書き無し、バック無しの【街角サロン】が、飛び込んできたホヤホヤの患者さんをその都度受け入れ、最新情報を提供しつつ思いに耳を傾ける。会員制に移行するより、サロンを充実させるノウハウの方が、ある意味では難しく、やり甲斐があるのだと、わかっていただきたいのです。
しかし人々には個性があります。NPO、社福法人など大きな組織のなかで自分を生かせるタイプの人もいるでしょう。シャロンのサポーターでは役不足という人もいるでしょう。遠慮無く羽ばたいて下さい。その後もシャロンに遊びにいらして下さい。会員制では無いのだから、それが出来ます。
群馬にはがん患者を啓発する催しがあります。毎年10月に行われる〈リレーフォーライフ〉もその一つです。年々充実してきています。個々人で参加して仲間と触れ合い、是非、素晴らしい時間を共有して下さい。また、いつか自分の思い描く患者会を立ち上げたいと願う方は、発足当時からの協力団体『ぴあサポぐんま』の地域がんサロン、研修会などで研鑽を積むことをお勧めします。
患者サロンの役割は、自らサロンを運営できる人材を育ててゆくことにもあります。私自身、数年前、浦舟の再建サロンやSOGに強烈な印象を受け、前橋でこのサロンを始めました。
当初『シャロン前橋』は資料を配り、再建を基本から学ぶ勉強会でした。しかし再建経験者が増え、それぞれが独自のルートで情報を持ち寄っています。
このミッションに【大枠】は必要ありません。ボランティアに道を誤まらせるのはある種の〈体制〉です。それが目標をあやふやにしてしまう例があります。
大事なものは何なのでしょう。
ネットワーク(横のつながり)とサロン(患者力を深める)の両輪をバランスすることではないでしょうか。
講演会の後は静かで密なサロン活動に戻すつもりです(オフ会は楽しいですよ)。
どうぞご理解下さいますように。
現在、シャロンのサポーター達がそれぞれの立場で講演の準備にいそしんでいます。段取りも良く、助かります。職場での有能さがうかがえます。女性が何十年も家事に専念していた頃から、時代は大きく変容しています。
※上毛新聞のパレットには、講演会のお知らせが20日にあると聞いていましたが、19日の誤りでした。Sさんが教えてくれるまで、存じませんでした。新聞用語では日付は前日を差すのですね。
HPにあるアドレスは現在使用していません。ご質問等はhdnfn138@yahoo.co.jp までお願い致します。
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