群馬県内の乳房再建事情〔H30.2.10街角サロンより〕


 昨今、伊勢崎市民病院を紹介され、乳がん手術を受ける患者さんが増えています。太田市の県立がんセンターでは切除手術が4ヶ月待ちとのこと。悪い物を早く取り除きたい患者さんにとって、待つのは困難です。伊勢崎市民病院で全摘手術を受け、(必要なら)抗がん剤治療を受け、傷が完治してから再建施設を考える患者さんが少なくありません。

以下の情報はサロンに参加した、そのような患者さんが寄せて下さいました。

元は手術と治療のみの伊勢崎市民病院でしたが、客員Dr.を招き、乳房再建手術できる設備をすでに整えているそうです(H30.2.10現在)。ただ、そこでの再建を希望される患者さんがまだ現れない、とのことでした。

また、渋川医療センターでも、乳房再建手術が出来るよう、準備を進めているそうです。どちらの病院も、おそらく初めはエキスパンダー挿入と、シリコン入替えのみの施術になるでしょう。

国立病院機構高崎総合医療センター(通称:コクタカ)でも、昨年春から、この病院で乳房再建をしませんか、と患者さんにお声がかかるようになりました。

上記の病院、そして群大付属病院で再建手術を受けた患者さん、いつかサロンに足を向け、経験をお話し下さいませんか。

乳腺外科との形成外科医との連携や、看護師さん達によるケアなど、病院にとっては多くの新しいお仕事のチャレンジになるのでしょうね。私たち患者にとっては、県内の再建施設の層が厚くなって行くのとても心強いことです。

理由は二つです。誰もが新幹線や高速を使って、遠い病院に出かけなくて済むようになること。

もう一つは、遠い病院の名医にかかっていても、縫合痕のトラブルや皮膚の障害など、思いがけない症状に見舞われることがあります。遠い名医は患者さんの暮らす地元の伝(つて)を辿って、地元病院のDr.に処置を頼み、その患者さんの毎日の消毒や抗生物質投与などを受け持ってもらいます。地元病院が再建手術のノウハウを持っていれば、当然ながら受け入れも治療もスムーズに運ぶのではないでしょうか。

 

思えば私が乳がんを発症した2006年、再建といえば群馬県立がんセンターの乳腺外科医が、切除と同時にエキスパンダーを入れ、その後のシリコン入替えをブレストサージャリーの岩平佳子Dr.につないでいました。それが全てだったのです(がんセンターでのエキスパンダー挿入の腕前も、当時、かなりのレベルだったと伺っています)。

時代はどんどん動いています。私たち患者も勇気を出して、自分のための扉を開いてゆきましょう。

 ただ、二の足を踏むのは当然のことで、このブログでは繰り返し、くれぐれも「二の足を踏んで下さい」と警鐘を鳴らしていました。再建を安易に考えている医師による、粗悪な再建が増えていることも事実なのです。

 でも群馬県では『群馬乳房オンコプラスチックサージャリー研究会』が昨年、開かれています。

群馬に限ったことではなく、都心から離れた大方の地方で、乳がん患者たちは同じような不自由を忍んできました。

患者達の切実な思い、訴えをきちっと受け止めて下さる行政、医療施設のある環境に、自分たちが住んでいることの幸いを、思います。

 

長くなりますので、H30.2.10街角サロンで得たトピックは、次回のコラムに回します。
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