乳輪乳頭のみ作製 『渋谷の森クリニックにて』


『渋谷の森クリニック』

(以下:『渋谷の森』)にて、乳輪乳頭のみを作製した患者Eさんから、具体的なお話を聞くことが出来ました。

Eさんはその道の草分けともいえるベテランDr. S医師により広背筋皮弁による乳房再建をされました。その後S医師が別の病院に移り、保険適用の認められないクリニックであったため、乳輪乳頭の作製費用は80万、と提示されたのです(その金額についてここで云々する気はありません。そもそも乳房再建の保険適用が認められたことが幸いだと思います。費用の嵩をどう捉えるかは、患者さんによるのでしょう)。

このようなケースで弾かれた患者さんは、どこで引き受けてくれるでしょう、とネットワークで投げかけたところ、

『渋谷の森クリニック』http://shibuyamori.com/を教えられました。

『渋谷の森』では、紹介状を必要としなかったようです。

初回のカウンセリングでこれまでの経過を話し、患部を診てもらい、Eさんは乳頭:スターフラップ(立上げ)方式、乳輪:刺青、という選択をされました。

H295月 カウンセリング

初診料 保険適用………………3割負担  850

H297月 乳頭作製(局所麻酔による日帰り手術)

保険適用………………3割負担 23,300

手術自体は部分麻酔で立ち上げ式のおかげかあっけなく終わり、術後そのまま帰宅し、痛みもなかったそうです。

H2910月 乳輪作製(刺青による日帰り手術)

保険対象外……全額自己負担  64,800

 ※公立の病院でも、刺青は全額自己負担(自由診療のため、費用は病院によって様々)です。費用はその患者さんのコンディションによって左右されると思うので、あくまでも参考です。

刺青の色がいつまで留まるかは、人それぞれですが、Eさんの場合、色足しは無料とのことでした。

無論、術後の通院も保険適用です。

女性スタッフの心遣いは細やかでクリニック内は明るく、造りもプライバシーが配慮されたもので、とても気持ちがよかった、とのEさんの経験談でした。

渋谷の森クリニックは平成2710月開院です。Eさんが初めての施術を受けたのはは平成297月ですから、開院後、二年を経ていない段階でした。

アートメイクが評判の美容クリニックです。乳輪乳頭の作製実績が何件あったかは不明です。院内が新しく、スタッフの対応が洗練されていても、ドクターの腕が確かかどうか、誠実であるかどうかは、判りません。ただ、Eさんは安心して身を預けられる何かを感じたのでしょう。

 当初のカウンセリングでは、健側からの移植による乳頭作製を勧められたそうです。医師が健側移植を勧めるのは、天然の乳頭はコラーゲンの密度が濃く、移植しても土台がしっかりして定着しやすいからなのです。それにくらべ、スターフラップ(立上げ)方式で作った乳頭は、脂肪の〈沼地〉に沈んでいってしまう可能性があります。でも、Eさん同様、健側はそのままにしておきたいという患者さんは少なくありません。

私自身もスターフラップ(立上げ)方式を選択しましたが、陥没を免れています。それは※ニップル保護カバーを使っているからなのです。

      『メディカルラボK作製 https://www.medical-lab-k.com/ 

  
              ※ニップル保護カバー



このブログでも幾度か紹介していますが、陥没して困っている方が多いようなので、再掲させて下さい。

メディカルラボKのニップル保護カバーはシリコンの既製品で大中小あります。既製品とは言っても、一つ一つ手作りです。

1個  4,820円(消費税・送料込)

2個  9,140円(消費税・送料込)

糊は不用です。ぺたっと装着して後は普通のブラを付ければ取れません。たまに中性洗剤でそっと洗い、日陰で乾燥させておきます。

Eさんはスラリとしていて、ラベンダー色のニットがお似合いでした。2年前にお会いした時より若くなったようです。スタイルを保っているというばかりでなく、やはり、再建が仕上がったことが、心に映えているのではないでしょうか。

お会いした日は春のような暖かさで、佐武利彦Dr.(横浜市立大付属・市民総合医療センター)の診察日でもありました。再建完成後6年、乳輪乳頭作製後2年余りが経過しています。

京急の黄金町駅からまで、朝陽のあたる〔医療センター通り〕を歩くたび、第二の故郷に戻ったようで、なごみます。

佐武利彦Dr.のお人柄や、待合室で顔を合わせる懐かしい患者会の皆さんなど、自分に触れてくる全てから、慈しみを受けているように感じます。

その帰りにEさんと待ち合わせ、レストランで乾杯し、お話を伺うことが出来たのです。ランチビールが美味かったこと。良い一日でした。

ネットワークに情報を寄せて下さる方、そしてご自身の経験を惜しみなく話して下さったEさん、本当にありがとう。


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