『乳房再建手術医師に実習を』 上毛新聞H28.4.20紙面より


 先のE-BeC主催の乳房再建講演会において『未熟な医師は再建手術に参入させないでほしい』という痛切な声があがったことは前のブログでも紹介しました。

報告される再建手術の悲惨な結果は、氷山の一角に過ぎません。これ以上、苦痛と恐怖に打ちひしがれる患者を増やさないためにも、私たちに出来ることを模索してゆきたいと真剣に考えています。

現在、再建手術を前に不安を覚えている患者さんがいらしたら、どうかシャロン前橋に情報をお寄せください。
次回のサロンはH28年 6月11日(土)14時~会場はいつもの同じケアホーム愛(まな)の家です。HPトップページから御確認下さい。

上毛新聞「読者のページ」に投稿したものが、4月20日(水)の誌面に掲載されました。全文を転載します。
『乳房再建手術医師に実習を』

 
乳がんが増えるにつれて乳房再建術のニーズが高まっていますが、現在、医師と患者の間に大きな混乱が生じています。

再建は形成外科医の仕事ですが、手術できる資格の取得は、日本乳房オンコプラスチックサージャリー学会の会員であること、三年に一度の講習(座学のみで実習は不要)を受講することが条件です。

その結果「治療に専念したいのに、同時再建を強く勧められて困っている」「首の根元あたりに膨らみを作られ、セーターが着られない」など、一部の患者から寄せられる悩みは深刻です。

乳房再建は簡単ではありません。感染症、被膜拘縮、脂肪壊死などのリスクを伴い、左右対称に仕上げるのは難しいことです。

経験豊かな医師こそ患者のために全身全霊で再建の手技を研究しています。患者に寄り添い、再建手術に参入してゆこうとしている医師達には、実習が必須ではないでしょうか。国内に数人しかいない再建のベテラン医師たちは、自分の経験を惜しみなく後続に伝えたいと望んでいます。『習いにきてくれない』と頭を抱えているのです。

このミスマッチの原因は何でしょう。

何故、乳房再建はそうまで安易に扱われるのでしょう。

(平成28年4月20日付 上毛新聞 11面 読者のページ)




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