2015年最後の、乳房再建≪街角サロン≫ご報告
以下、話題をまとめます。
・ホルモン療法の副作用で多くの患者は骨密度が落ちる(今は異変を感じなくとも、10年後の骨折が怖い。骨折、歩行不可、認知症と進んでゆくケースを、親の世代でいやというほど見てるから)。更年期障害の症状なのだから、食事のバランスと有酸素運動以外に、真に信頼のおける対処法はないかもしれない。
・乳がんはいわゆる難病とは違い、「標準治療」という強い味方があるが、「その治療が正しかったかどうかは、20年後になってみなければわからない」と担当医から説かれ、納得した。
・乳がん早期発見のための検診費用は高い。異変を覚えない患者の予防的な検診には保険が適用されない。しこりがある、痛みがある、等の訴えで受診した場合、マンモやエコー検査は診療扱いされ、保険適用になる。
※『乳がんはなぜ見落とされたのか 余命半年の私にできること』山口真理子著(朝日新聞社刊)は2004年に出版された手記。きっかけは真理子さんの新聞への投稿だった。
『市の乳がん検診を産婦人科で受けて誤診され、手遅れになりました。肝臓に転移して余命半年です。まだ幼い子供が三人います。なぜ国は専門外の産婦人科に乳がん検診をさせるのでしょうか』
彼女の投書が掲載された翌日、朝日新聞社のファクシミリは夜中も途切れることなく、反響を排出し続けた。「自分も妻を婦人科の誤診で失った」「専門ではない婦人科医の視触診に、何の意味があるのか」「乳腺外科の専門医にすみやかに紹介状を書くのが最優先ではないのか」……。
真理子さんの提言と啓蒙運動によって、その後、異様に増加した乳がん患者達が同じ轍を踏まずに済んだ(天命を果たして召された真理子さん、あなたのおかげで救われた命は数知れず、です)。
・エピテーゼ(装着乳房)技師の萩原圭子さんのお弟子Tさんがまもなく一人立ちする。型取り、着色、仕上げの全行程のモニターになる全摘患者さんを探している、とのこと。20万円余りのエピを無料で作ってもらえる耳よりな話でもある。(数日後、心当たりを紹介したところ、まもなくモニターとスケジュールが決まった様子。全摘手術後にずっと沈みがちだった全摘患者さんがモニターの役割を得て、気力を取り戻してゆきますように)。
・自家組織(穿通枝、筋皮弁共)、シリコンの再建患者がそろい、シャロンmに未だお目見えしないのは、脂肪注入の患者さんのみとなった。来年は脂肪注入完成者をゲストに迎えたい。
・それぞれが再発の不安を抱えながら日々を生きている。万一、その時がきたら、冷静ではいられない。しかしその時はその時、立ち上がって定命を生きてゆくしかない。
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『……たとい、死の蔭の谷を歩くことがあっても、私はわざわいを恐れません。あなたが私とともにおられますから…… 』
キリストがいとけない子羊に手を差し伸べている最後の一枚が未完です。クリスマスまでに入るでしょう。
お車活用のシャロンmの皆様、たまには列車を使って楽しく飲みませんか? 傷跡を気にせずに入れる群馬の温泉宿を、ピアサポ群馬の方たちが教えてくれます。今日は欠席だったあちょさんも、参加される予定です。
皆様、どうぞよいお年をお迎えください。
「乳房再建ネットワークシャロンm」HP http://charon.webcrow.jp
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