信頼できるウェブサイト:「キャンサーネットジャパン」から


信頼できる乳房再建情報のルートがまた一つ開かれました。NPO「キャンサーネットジャパン」の『乳房再建 on the Webです

 全体をまとめている中村清吾ドクターは、悪質な民間療法の被害者だった絵門裕子さん(1957-2006)が骨転移で救急車で運ばれた際、「がんばっちゃったんだね」の一言で、頑なな彼女の治療拒否を融解した、フィーリングの良い医師です。
 シリコンの形成外科医はシリコンを勧め、自家組織の形成外科医は自家組織を勧め、放射線科医は部分切除+放射線を勧めるという、一種、身贔屓の世界にあって、中村ドクターは『乳房再建』を公平に語っていると思います。
 ・再建手術は年齢に関係なくのぞめるが、喫煙、肥満、糖尿病のある患者は楽観視出来ない。また高齢になると合併症を起こしやすくなる。
 ・ある程度脂肪を残さなければ綺麗な再建は出来ないのだが、残した脂肪から再発する危険もある。乳がんの進行の度合いによっては、切除と同時にエキスパンダーを入れることはせず、まずは治療に専念した方が良い。

 以上はとりわけ大事に思えた事項でした。乳房再建も治療のひとつとして一般に受け入れられるようになったのは、時代の当然の流れですが、再建するのが当たり前、というわけではありません。

喫煙の習慣や肥満は、ご本人がコントロールできるものです。ある時、再建を予定している患者さんと話していると、明らかに煙草の香が漂いました。この患者さんを取り巻く医療関係者は禁煙を命じなかったのでしょうか。あるヘビースモーカーさんは無事に再建手術を終え、安静が解かれた途端に、ご褒美の一服をこっそり自分に与えてしまいました。その直後の診察で、新しいお胸の皮膚の色がざわめいているのを見咎められ、「タバコ、吸ったでしょ」と、医師に物凄く叱られたそうです。

 私自身、昔、ある手術の一か月後、パーティーで乾杯した一口のシャンパンで、傷がジンジン響き出し、出血を見た大失敗の経験があります。それほど人の体は繊細に反応するものなのですね。「人は考えることと食べる物で出来ている」とは、透視者でもあったエドガー・ケイシーの言葉だったでしょうか。神経質になり過ぎるのもまた逆効果だと思いますが。

 テレビやマスコミに紹介された名医は、人気と名声と多忙さでいつしか「迷医」に変質してゆくようです。が、中村清吾ドクターを始め、「医者の純情」から外れないしっかりした医師は、名を知られずとも沢山いらっしゃるに違いありません。 
「乳房再建on the webは上毛新聞でも紹介されました。群馬県内に30万部行き渡る地元紙からこのようなネットが公示され、郡部に住む患者さん達もスマホで正確な情報をキャッチできるようになります。とても嬉しいことでした。 


次回の街角サロンは12月12(土)14時~ 会場はケアホーム愛(まな)の家 交流室です。
「乳房再建ネットワークシャロンm」HP http://charon.webcrow.jp

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