11回街角サロン その① 「悩み迷う日々」


今回のサロンは初参加の方が4名でした。エキスパンダー挿入済み3名、シリコン完成者1名、自家組織完成者2名、エピテーゼ完成者1名。闘病、思案中の方もいらっしゃいました。

手術の順番を長く待ち、いよいよその時期が近付くと、楽しみより不安が増すものです。とりわけ自家組織の移植は48時間の安静が待っていますから。

(再建のセカンドオピニオン医師を探すなら)「雑魚を相手にしないで」と、率直過ぎる言い方をして済みません。でも貴重な時間とお金を費やして相談を持ちかけるのに、症例数の少ないドクターが役立つでしょうか。

岩平ドクターの元でエキスパンダーを入れたOさんより、発症時の心境や、再建の講演を聞きに行って、幸運な道が開かれた経過をお話いただきました。
0さんは切除してから一定期間を置いてエキスパンダーを入れる二次再建です。二次ではエキスパンダーが体内で滑りづらいというメリットもある、とのこと。
シャロンmのブログOさんのエキスパンダー挿入の詳細を一日単位でアップしたところ、閲覧数は他の記事の2倍でした。手術を目前に控えている女性は、痛みや回復の具体例を求めているのですね。

最近は切除と同時にエキスパンダーを入れるケースが県内でも増えていて、多くの患者さんはその後、シリコンか自家組織かの選択で迷います。
シャロンmのみならず、横浜の「ウラフネマンマサロン」や国立(くにたち)の「ブーゲンビリアの会」、再建ブログのオフ会などの集まりへ参加することをお勧めします。
また、腹直筋皮弁の都立駒込病院は、切除、再建、乳輪乳頭の刺青まで、同じ病院で間に合う形成手術の老舗。あちょさんの綺麗な再建例を、この日も見せていただきました。彼女の主治医、寺尾保信ドクターは30年余り前に千葉敦子さんを再建した、かの坂東正士医師の愛弟子です。

県外に出る積極性があれば、ハイブリット再建の選択もあります。小さなシリコンを入れて、脂肪注入で形を整えれば、温かい柔らかいお胸が出来ますし、安静時間はありません。ただ、注入する脂肪は「幹脂肪細胞」と言われる、遠心分離機で選り分けられた純度の高いものでなければ定着しないのではないでしょうか。その注入には保険適用が無く、数十万、と聞いています。

様々な誤解もあるようです。乳がん切除後、2年の内にエキスパンダーを入れなければ間に合わない、というのは誤りです。それはドクターの腕によるのです。10年経ってもそれは可能です。ただ、皮膚が委縮していて伸びづらくなっているから、こまめにオイルやクリームをすり込んで、皮膚の土壌を肥沃なものにしておく必要があるそうです。

充分調べて覚悟を決めたら、明るい気持ちでその日を待ちましょう。「不安なままに施術を受けると、体の免疫が落ちて感染症にもつながりかねない」と言われます。

県内の施術環境もずいぶん変わってきました。再建ドクターの多忙さは想像を絶するほどでしょう。増加の一途をたどる希望者に答えるため、懸命にお仕事をこなしているのをお察しします。患者さん一人一人の複雑な思いに囚われていたら、手が動かなくなるというジレンマがあるに違いありません。
患者自身が自ら勉強をせず、目をつむって再建手術を受け、偶然結果が良かったというケースは希少です。

ドクターだけが心のよりどころではないはずです。視野を広げ、Oさんのようにフットワークを駆使して再建の講演会を聴きにいらして下さい。山梨で平成27年11月21日にSOGの講演会があります。「2015年SOG再建講演会」でヒットします。私は同月の23日にお役目があるので残念ですが、機会ある方は是非、秋の旅を楽しんできて下さい。
それにしてもあちょさんを「シャロン前橋」に招き入れたアメブロのTamTamさんは、素晴らしいご縁を作って下さいました。参加者のために惜しみなく自分の経験を話す存在は、本音トークを有用なものにしてくれます。お人柄の個性がサロンの内容を深めてくれます。
また、サロンの早朝にお花を活けておいてくれる愛(まな)の家のスタッフの気持ちが嬉しいです。この交流の場がこれからも皆様に支えられ、豊かに用いられてゆきますように。

この日のサロンで出会った方が、いつか再建を完成させて笑顔を見せてくれることを、切に祈っています。

乳頭陥没防止の『ニップルカバー』の試供品について 「その②」に続く。

 「乳房再建ネットワークシャロンm」HP http://charon.webcrow.jp

コメント