広背筋移植、Eさんのお手紙より

先日、お会いしたEさんは、中村清吾ドクターの切除術、そして酒井成身ドクターによる広背筋の移植で再建した患者さんです。
再建術後の3か月は痛みが強かったものの、それを過ぎるとふっと楽になったとのこと。ご当人にとって3か月は短いものではないでしょう。
「痛みと戦うだけで疲れた」と聞いた時には、大仕事だったのだと感じました。

自家組織を使うことには覚悟が要ります。しかし、その辛い時期を過ぎてしまえば・・・・・・。

以下、ご本人の許可を得て、お手紙の抜粋をアップします。
「再建は、気合であり、治療であり、出会いである」とはEさんの箴言です。

 『昨日はさまざまに幅広くいろいろな例をうかがえまして、目の前が明るく広がりました。自分がいかに良い出会いを得ていたかもわかり、目に見えない力の大きさに感謝しています. (略)そして自分の心の有りようも大切なことも。
Sさんがうけられた15時間に及ぶ手術は貧血のある私には耐えられなかったことでしょう。 後日長い期間身体に影響が残されたことと思います。やはり私には酒井先生の施術が適当であったのでしょう。
中村清吾先生は病気の治療にストレスがないように、と考えていらっしゃるようで、肩こりなども鍼灸をつかって治療することも良しとして認めています。 (中村先生は漢方も出してくださってますし東洋医療の効用も認めているということですね。今気が付きました。)
何がいいたいかと申しますと、再建をするということは患者にとって治療ということですね。自分の身体をさらに傷つけ苦しい思いもしますが。乳房切除というつらい傷口を抱えて暗い気持ちでいるより積極的に女性の形をとりもどしましょうよ。そして 明るく胸を張って生きましょうよ。
うまく表現できませんが。あらかじめ岩平先生のシリコン施術を勧め、患者が切除手術から目覚めたときの悲しみを軽減してあげようという中村先生の名医たる所以も昨日のお話で分かるような気がしました。

刺青のお仕上がりはいかがでしょうか?
とうとう完成ですね。その喜びもいかがなものでしょうか。
お会いしているだけに、私も嬉しいです。

それにしても、トイレから出てきたときのあの二人の顔、今思い出しても,おかしいです。
(私とEさんはトイレにこもって広背筋再建と穿通枝再建の比べっこをしていたので、時間がかかりました、トイレの外では二人のお客さんが不思議そうに待っていたので、申し訳ないことでした。)
引き続きお大事になさってください。
(私もお会いできて広背筋再建の患者さんの事情を初めて知ることが出来ました。とても貴重な時間でした)

コメント