H27 4/11(土) 街角サロンのご報告

 前回のサロンは大勢で賑わいましたが、「4月は行けないかもしれない」というメールが何件かあったので、テーブルをこじんまり配置したところ、やはり参加者は6名、今回は茶話会の雰囲気でした。

 300ミリリットルの生理食塩水を入れているKさんは皮下全摘です。自分の乳輪乳頭をそのまま使えるのは羨ましいことです。乳がん切除、抗がん剤治療、エキスパンダー挿入過程を、職場を変えずに続けて来られたことも、今の県下のがん治療の現状からすれば、幸運だと思います。

 私のスターフラップの円筒式乳頭は、いつしか角が取れて丸くなっています。保護スポンジを取って、刺青(いれずみ)前のお披露目をしました。

 『メディカルラボ・K』のエピテーゼ(本物そっくりに作った装着乳房)技師、萩原圭子さんはこの秋に海外での講演を依頼されています。需要に供給が追い付かないのです。エピ作製のレッスンを受けている新人技師のTさんに、私たちの再建中のお胸の皮膚の色や、手触りを確認してもらいました。歯科技工士の腕を生かしてエピテーゼ製作者にスライドしてくる人達が多いのですが、乳房エピの作製は女性技師ならではの仕事です。

 再建が広まっても個々人の事情で体にメスを入れられない患者さんがいます。そこでエピテーゼという選択肢があるのですが、良心的な『ラボ・K』でさえ、20万はかかります。民間保険の特約にこのエピテーゼを入れてもらえたら助かるのに、と思ってしまいます。
予定では、シャロンmの顧問的な生保レディRさんに、民間保険会社が保険商品を売り出すにあたって、どのように時代の流れをつかむのか、お話しいただくことになっていました。Rさんのご都合で6月サロンに持越しとなりましたが、楽しみです。
 必ずしもエピテーゼが最終の選択ではありません。がん切除のあとはやはり体が疲れているので、これ以上切られるのは否だ、と思う人も多いのです。が、エピを装着し、温泉や水泳などを楽しむうちに体力と気力を取戻し、やっぱり再建しよう、と思い立つ例もあります。

 今回のサロンでは微細な報告もありました。 

 乳がん告知をされてボーっとしている患者さんが、看護師さんから「いちいち説明している暇は無いのだから、ネットか何かで自分で調べておいて」とピシッと言われ、ショックを受けることもあるようです。同じことを言うにしろ、「ドクターの説明だけでは不安かもしれません。でも今、この病気は増えているから、ネットや本やサロンで情報を集めることもできますよ、ご自分で勉強したことも大事にして下さいね」という表現もあるのではないでしょうか。一言で人を生かすことも殺すこともあると思えば、医療従事者のみならず、私たち自身、サロンでの言葉遣いに気をつけたいところです。

 また、サロンの進行方法にも工夫が必要だ、との声が上がりました。初参加の人が乳房再建の専門用語に戸惑わないよう、再建の種類やタイミング、具体的な経過をチャートにして一枚にまとめておくのが良いですね。早速、作りします。

 それからここには様々な方法で再建した人が集うので、シリコン希望者、自家組織希望者に分かれ、それぞれのグループで会話を煮詰める時間枠も必要になるでしょう。

 
「乳房再建ネットワークシャロンm」HP http://charon.webcrow.jp

乳がんだけではなく、様々ながん種の人々が集う『地域がんサロン』(ピアサポ群馬主催)にもぜひ、お越しください。4月19日(日)午後1時より、会場はシャロンmと同じ、ケアホーム愛(まな)の家の交流室です。

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