第六回 街角サロンのご報告
朝方の土砂降りが昼には上がり、サロン開始頃には光が跳ねていました。
「お腹からとった自家組織の再建を修正するため、次はお尻から移植することもできる」
「生き残りのバストが過剰に豊かならば、そこから脂肪を採って全摘部分に加え、ちょうど良いサイズのお胸が両方仕上がる」などなど。
ゲストの山崎佐恵子さんから目からウロコが落ちるような様々な方策を教えていただきました。実例を用いてのお話の詳しさ、深さはさすがです。
区切りの良いとき「ティータイムです」と促しても、参加者たちは中座しようとしません。自分のケースにふさわしい手技を思い巡らしながら、なかなか言葉が出てこないもどかしさがあったのでしょう。
けれど〔再建作品博覧会〕の後では、佐恵子さんを至近距離で囲み、全員立ったままでの質問です。皆、目が輝いていました。
この模様を見て、主宰者として反省しました。
闘病中はとにかく治療費が嵩みます。東京、横浜、山梨(患者会SOGの地元)方面で有益なセミナーがあっても、交通費が心配で、シャロンの参加者に強く勧めようとは思いませんでした。自分が赴いてノートをとり、サロンやブログで発信するのが最良だと考えていたのです。
しかし、乳がん切除や体型、仕事内容、家庭環境によって、再建手術は千差万別のオーダーメイドです。まさしく「百聞は一見しかず」。思い描く未来構図は、人それぞれです。
穿通枝皮弁による乳房再建は、この状態からの再建はとても無理だろう、という段階からさえ、始められる可能性があります。修正を含め、年単位の長い道のりかもしれません。
けれど強力なサポーターをゲストに迎えたおかげで、これからは情報収集のために、個々人の積極性をもっと煽るべきだと実感しました。
この日は広背筋から再建した初参加の方もいらっしゃり、貴重な地元の経験者がまた増えます。
帰り道、高崎まで佐恵子さんをお送りする途中もおしゃべりが弾み、本当に恵まれた一日でした。すべてのことに感謝です。
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