「放射線で再建が難しくなるなら、そもそも何故、温存を?」

4月5日の「シャロンm」では、参加者からとても切実な声が上がりました。
「放射線を浴びると再建手術が難しくなる、ということなら、何故、そもそも温存手術をするのでしょう」。

乳腺外科のドクターと、報道機関にとってこそ、それは耳の痛い問いかけではないでしょうか。
綺麗に残せる温存手術は確かにあります。時間が経って傷が薄くなれば、乳がん手術をしたなどとは思えないような症例もたくさん見てきました。

けれど明らかに変形の甚だしい「4分の1カット」や乳輪乳頭を残せない「部分切除」を温存と言い切り、急き立てるように手術を促すドクターに、患者たちは怒りを覚えています。
それは温存手術率を掲載し、温存の多い病院が優れている、という印象を与える新聞報道にも原因があるのでしょう。

一方、実際に放射線を当ててみなければ、その患者の皮膚がどの程度萎縮するのか、乳房がどう変形するか、予測がつかないケースも多々、あるのです。人の体はそれぞれ「開けてみなければわからないびっくり箱」と言えるかもしれません。

しかし、あらかじめ知り得る内容(どこをどう切って、どんな形になるか)をきちんと説明し、温存、全摘を選択する時間を下さるドクターが、もっと増えてほしい、そう願わずにいられません。

私自身が常々思い、言葉にできずにいたことを、率直に口にしてくださったXさん。その時の応答が十分でなくてごめんなさい。大切な投げかけに、感謝します。






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